ピサイの頑張り
くっくまで1番マイペースな男。
ピサイ。18歳。中学3年生。
1つ1つの動きがゆっくりで、それはそれは、私に怒鳴られる回数多し。笑
数年前、何を思ったかサッカー選手になりたいとサッカースクールに通う。
心の中で何度反対をしたか・・・。
しかし、本人のやりたい気持ちを尊重し、応援するものの、「やっぱり自分には向いていない。」と伝えにきた。
ピサイ!
お母さんもそう思う。笑
そして、選んだのが、調理の道。
現在は、プノンペン市内の有名人気店で、厨房のアルバイトに入っています。
仕事の時は、どんな疲れていても、夜遅くても、次の朝、絶対に自分で起きて行く。
そんなピサイの田舎のお母さんが、プノンペン市内の国立病院に運ばれたと真夜中に電話があった。
夜中の2時。
朝方まで待って、ピサイに伝えようかと思ったが、カンボジアの病院は、まずお金が必要。
そこで、ピサイがアルバイトで貯め続けた全財産をもたせて、病院へ行かせた。
案の定。
ピサイが病院にお金を支払うと、緊急手術が開始された。
ピサイは兄弟の末っ子だ。
兄弟のほとんどは、タイへ出稼ぎへ行っている。
でも、結婚しているので、お金がない。
今回の病院代は、全てピサイが支払った。
「お金、全部なくなちゃった。」
と、田舎のお母さんが退院した時、ピサイが伝えに来た。
でも、自分の力で、お母さんを救えたこと。
自信にあふれた、嬉しそうなはにかんだ笑顔を見せるピサイ。
後日、ピサイに伝えた。
ピサイがバイトしたお金が毎月貯金出来るのは、日本から応援してくれる人たちのおかげで、ご飯が食べられること、学校に通えること、その他の事が出来るからこそ。
だから、全てのことに感謝していこうね。
お金は、働けば、また貯めることが出来る。
ピサイ、意味のある素敵なお金の使い方をしたね。
と。
くっくまの大きくなって来た子どもたちは、色々な家族の問題を抱えるようになってきましたが、みなさんのおかげで、笑顔で今日を生きています。
ありがとうございます。