スレイレアッ 15歳
私の夢は、ミュージシャン。
スレイレアッが、バンドの練習を開始したのは、10歳の時。
けっこうビビリな、ほんわりとした雰囲気。
だけど、小さい子の面倒は誰よりも見て、意志の強さは、かなりのもの。
今年に入って、スレイレアッは泣きながら訴えてきた。
「もう5年も練習してきている。今年は、絶対にステージに立ちたい。」
この1年、バンドチーム内での揉め事が多く、その揉め事が、くっくま孤児院全体にも広がり、バンドチームは解散せざるをえない状態で、頭を抱えていた日々。
そんな中でのスレイレアッの一言。
みんなで気持ちを1つにして、再度頑張っていた毎日。
しかし、先日。
スレイレアッ、大号泣。
スレイレアッなりに日々頑張っているものの、カンボジアの昔から最新の曲全てを、耳で音を拾い、演奏していかなくてはいけない。
今までは、ソバン先生が全部やってきたけれども、自分たちでも出来ないと、先に進めないということで、自分たちで譜面も書くようになった。
が、スレイレアッは、音を拾えず、譜面にすることをやらなかった。
他のメンバーから、スレイレアッの頑張りの甘さを指摘された。
30分以上泣き続けた、スレイレアッ。
今、毎朝5時から、演奏する曲を聴いて、コードを書いています。
今年は、バンドチームとして結婚式の巡業にでます。
プロとして、演奏をしていきます。